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茶は最初薬だった
茶の発祥地は中国と言われています。陸羽の記した『茶経』という書物に,「茶の飲たる神農氏に発する」の一文があり,漢方医学の祖で中国古代の伝説的神である神農が野山を駆け巡り,薬効となる草木を探しているうちに茶を見つけ飲んだというのが茶の歴史の始まりとされています。また戦国時代に書かれた『神農本草』という本には,薬用としての茶の記録が初めて登場します。つまり,中国では茶は最初薬として飲まれていたのです。特に解毒用として使われていました。嗜好品として日常飲まれるようになったのは,宋の時代以降のことです。
日本の場合,僧栄西によって茶が広まったとされていますが,栄西もその著書『喫茶養生記』の中で「茶は養生の仙薬なり」と記しています。仙薬とはいろいろな成分が入っていて,それが相乗作用して効果をあげるもののことで,栄西は「薬は,一つの病気にだけ効くもの,茶はいくつもの病気万病に効く,あるいは予防するもの。つまりは保健薬」の観点で茶の効能を説いています。その後,茶は嗜好品として定着しますが,近年に入ると再び健康食品として注目を集め,医学の分野でも効果が期待されるまでになっています。
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