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島根の酒…自然界の命が醸し出すまろやかさに酔う

【温故知新】
島根は、『古事記』や『日本書紀』に書かれている八岐大蛇退治の「八塩折の酒」以来、酒造りとは切っても切れない関係にある。現在、四十六の醸造元がそれぞれの地域で酒を造り続けている。そして、島根県独自の酒造りをめざす活動も活発に行なわれている。平成八年には酒造好適米「神の舞」が誕生し、また、平成十年には島根大学・産学連携研究グループにより、新しい清酒酵母が開発された。平成十二年からはより高級酒用の島系酒四十九号(仮称)も登場する。
【おいしさの秘密】
全国でも名高い島根の日本酒。おいしさを決定づける要素が島根にはある。
◎清 米
酒造りには、主食用の水稲うるち米より大粒の「醸造用玄米」を使用する。酒造好適米の条件は米粒の芯に心白があり、軟らかくて粒が大きいことである。現在、全国で約四十種類が栽培されており、島根では改良雄町、神の舞、幸玉、五百万石の四品種が水稲奨励種として指定されている。県内では、仁多・飯石・大原の三郡が酒米栽培の中心地。徹底した技術指導のもと、和牛の飼育と連動しながら土壌の改良を行い、良質の酒米を作り続けている。
◎水
日本酒の約八〇%は水。"銘酒は良い水から生まれる"という言葉どおり、水質が日本酒の味を決めるといっても過言ではない。酒造用水の条件は、無色透明・無味無臭、適度にカルシウム・マグネシウム・塩素などの有効成分を含む。日本酒の色や香りの妨げになる鉄・マンガンなどの有害成分を含んでいないこと。
酒造りには、自然のままに残されている清浄な水源ほど適している。斐伊川、江の川、高津川上流など中国山地の広葉樹林に降り注いだ雨は花崗岩が風化した真砂(第三紀層)を通過するうち、自然のミネラル分を適度に含んだ日本酒に最適の水となる。
◎杜氏
酒造りに携わる職人を蔵人といい、その項点に立つ職人を杜氏という。杜氏は、酒蔵において醸造工程の総指揮を司る、いわば醸造の大黒柱なのだ。伝統ある出雲杜氏は、江戸時代後期ごろ発祥した「秋鹿杜氏」が元となっている。当時の八束郡秋鹿村(現松江市)では、農家の冬場の出稼ぎ労働として、松江市や出雲市、平田市、大社町で酒造りを手伝うようになった。
秋鹿杜氏のまじめで丁寧な仕事ぶりは、たちまち中国五県で評判を呼び、県外の酒蔵からは出雲杜氏と呼ばれるようになったのである。また、県西部には、組織は小さいが石見杜氏がいる。長い歳月をかけて熟練された島根の杜氏の技術は、今なお着実に受け継がれ、その確かな腕前は、「全国新酒鑑評会」での度重なる受賞歴で証明されている。

 
サンin特選街,島根の酒,日本の酒造りのふるさと松尾神社の紹介。